ひらがな

ひらがな・カタカナ裏話(その6:「お」の点は補空の点か?)

前回の記事はこちら: lar-lan-lin.hatenablog.com ひらがなの「お」は漢字の「於」の草書から生まれたとされています。 「於」の左側の「方」が「お」の1画から2画の途中までに変わるのは納得できるにしても、 「於」の右側の4画が「お」の2画後半と終画の…

ひらがな「つ」の由来について―音図及手習詞歌考の解説

大矢透『音図及手習詞歌考』に、「つ」についての記述がありましたので紹介します。 なお、原文は国会図書館のデジタルコレクションから参照できます。 音図及手習詞歌考 - 国立国会図書館デジタルコレクション >>(引用者註:ひらがなを、その由来となった…

漢字で書かない言葉

結城浩『数学文章作法 基礎編』を購入し、読み進めています。 以前手に取ってパラパラ立ち読みした時は、「なんか当たり前のことが書いてあるなぁ」ということで購入を見送っていたのですが、どうも最近、仕事の方で報告書の手戻りが多く、どうにかしたいと…

ひらがな・カタカナ裏話(その5:字源の漢字の裏を取る(後編))

ラスト4字を紹介します。前回:ひらがな・カタカナ裏話(その4:字源の漢字の裏を取る(中編)) へ(部) 「へ」が「部」から生まれたという話は、以前ご紹介したとおりです。参考:ひらがな・カタカナ裏話(その2:「へ」が「部」から出来たって本当?)日…

ひらがな・カタカナ裏話(その4:字源の漢字の裏を取る(中編))

前回の続きです。前回:ひらがな・カタカナ裏話(その3:字源の漢字の裏を取る(前編)) し(之) Meshi / kzys 「し」の書体として上に「丶」が打たれるものがあるので、「之」が由来というのにはそんなに違和感はないのですが、 それにしても「Z」のよう…

ひらがな・カタカナ裏話(その3:字源の漢字の裏を取る(前編))

ひらがなの由来の中には、「それホント?」と言いたくなるようなものがあります。 過去に記事にした「み」や「へ」は、そんな思いから記事にしたものです。 この2つは、元の字とされる「美」や「部」と大きく形が異なるため、その成り立ちに疑問が湧いた字で…

ひらがな・カタカナ裏話(その2:「へ」が「部」から出来たって本当?)

ひらがな・カタカナ裏話の第2弾、漸くです。前回:ひらがな・カタカナ裏話(その1:「み」のはらいはどこから来たの?)今回のテーマは「へ」です。 前回の「み」よりも、成り立ちには納得が行かないでしょう。 どうやって11画の「部」が、たった1画の「へ」…

ひらがな・カタカナ裏話(その1:「み」のはらいはどこから来たの?)

A typical soba noodle shop よくあるそば屋 / Urawa Zero我々日本人が日常的に使っている「ひらがな」「カタカナ」は、いずれも漢字から生まれたものだということは、皆さんもご存知だと思う。 「あ」は「安」を、「い」は「以」を、「う」は「宇」を、それ…