なぜtwoと綴って/tuː/と発音するのか?(中学生の英語なぜなぜシリーズ その2)

なぜtwoと綴って/tuː/と発音するのか?

前々からoneについては気になっていて、先程記事にしたのだが、さてとtwoに目を遣ると、one程ではないにしても、これも合点の行かない点があることに気づいたので記事にしました。

何が引っかかるか。またしてもwである(先程は発音上の/w/であったが、今度は綴り上のwだ)。twoの発音は/tuː/であり、カタカナで書けば「トゥー」である。ではtoやtooでいいではないか*1。このwは一体どこからやってきたのか。


さて、寺澤の英語語源辞典(研究社)には次のようにある:

今の形はOE twāからの発達(/twɑ/ː>/twɔː/>/twoː/>/twuː/>/tuː/). /o/>/u/はWHOの場合と同様, 先行の/w/による唇音化を示し(cf. WOMB), その結果生じた/twuː/はまもなく/w/が/u/に吸収され/tuː/と変化した.

わかりやすくまとめると、こんな感じだ。

  • 古英語の頃は「トゥワー」と発音していた。
  • 時代が進むに連れ、「トゥウォー」「トゥウー」となり、やがて発音上の/w/は/u/と一緒になり「トゥー」となった。

これも綴りについては書かれていないが、恐らく「トゥウォー」の頃の綴りが保たれているのだろう。

*1:勿論、前置詞toや副詞tooと単語が被ってしまうという問題はある。それを回避するためにwを挟んだという線も考えられなくはない。