2ヶ月後のTOEICのために要点やテクニックをまとめてみた(その26:関係副詞との関係修復を図る)

前々回の関係代名詞に続いて、今回は関係副詞を扱います。
前々回:その24:関係代名詞との関係強化を図る
関係副詞は、ここでは以下のものを指します(複合関係副詞及びthatを除く):

  • when: 時を表す副詞節を導く
  • where: 場所を表す副詞節を導く
  • why: 原因・理由を表す副詞節を導く
  • how: 方法を表す副詞節を導く

これらのうちの幾つかは、先行詞を省略できる(where及びwhy)、もしくはそもそも先行詞と共存することが出来ない(how)という特性がありますが、2文を繋ぐ働きをするという点においては、関係代名詞と同じであります。
さて、以上を踏まえて、関係代名詞と関係副詞の使い分けの方法を紹介します。これを読むことで、

  1. I want to visit the place where you were born.
  2. I want to visit the place which you were born at.

で、1.ではwhereを使い2.ではwhichを使っている理由を説明できるようになります。

2文を繋げる

そのためにまず、関係詞で2文を繋げるまでの流れを復習しましょう。流れは次のようになります:

  1. 2文の共通する名詞を決める
  2. 従属させる方の文にある共通する名詞/副詞を適切な関係詞に変換
  3. 従属させる方の文の先頭に関係詞を移動(条件によって後続の名詞や直前の前置詞をセットにする)
  4. 主とする文の共通する名詞の直後に従属文を挿入

先程の文を例にしますと、この文は元々

  • I want to visit the place.
  • You were born at that.

の2文を繋げたものと考えることができます。前者の"the place"と後者の"that"が共通する名詞です。
後者の"that"を関係代名詞に変換すると、これは「人以外」の「目的格」ですからwhichを使うことになります。

  • You were born at which.

そして、このwhichを先頭に移動します。この時に、直前のatを一緒に移動することもできます。

  • which you were born at.
  • at which you were born.

最後に、これを前者の共通する名詞の直後に挿入して完成です。

  • I want to visit the place which you were born at.
  • I want to visit the place at which you were born.

さて、この時、後者の文の"at which"を関係副詞"where"に変えることができます。文法書だと
「場所を表す先行詞に続く、前置詞付きの関係代名詞は、まとめてwhereに置き換えることが出来る」
のようなことが書いてあることが多いですが、概念的には、その前段階である2.の"at that"を"at which"に変える段階で、これを"where"に変えることも出来るというのが適切だと思います。すなわち、"at that"という場所を表す副詞句を、関係副詞whereに置き換えるというのが本来の流れです。

  • I want to visit the place where you were born.

関係代名詞と関係副詞の使い分け方

本題に入りましょう。もう察している方も多いと思いますが、見分け方は

  • 関係節の中身が完全文であれば関係副詞、もしくは前置詞付き関係代名詞
  • 関係節の中身が不完全文であれば関係代名詞

となります。例えば

  • I want to visit the place _____ you were born at.

の場合、関係節の中身は"you were born at"であり、前置詞atの後ろにあるはずの名詞がありませんから、これは不完全文になります。なので関係代名詞whichが入ります。一方で、

  • I want to visit the place _____ you were born.

の場合は、関係節の中身は完全文です(受動態の構文解析は色々ありますが、ここでは過去分詞bornを形容詞的な働きをしているとみなし、第2文型をしたいと思います)。なので、この空欄には関係副詞whereを入れるか、もしくは前置詞付き関係代名詞at whichも可能となります。