2014-01-01から1年間の記事一覧

アルファベット裏話(その2:IVLIET「あぁロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」ROMEO「えっと…どちら様で?」)

Title page of the first editionGの誕生が紀元前なのに対し、JとUの誕生は大分遅い。ラテン語では元々、Iの文字が[i]と[j]*1を、Vの文字が[u]と[w]を担っていたが、遅くとも6世紀頃には、[j]の音は[ʤ]に、[w]は[v]に変化していたと考えられている。それでも…

アルファベット裏話(その1:G「よう似たもの同士」R「何だと新入りが」)

IMG_0559 / bjornmeansbearアルファベットと言えば、AからZまでの26文字を思い浮かべる。このアルファベットは、昔から26文字だったわけではなく、使用言語に合わせて進化を遂げてきた。文字は言葉と同じ「生き物」なのだ。今回は、進化の過程で生まれた文字…

hの話(その3:hとc)

前回:hの話(その2:音を失くしたhの役目)Vegan Double Chocolate Brownie Chunk Ice Cream /Veganbaking.net フランス語、イタリア語、スペイン語で、hと中が良いのはcであろう。 cは現在、多くの言語で様々な音を担当している。英語の中だけでも、 /k/:…

hの話(その2:音を失くしたhの役目)

前回:hの話(その1:黙字のh) h存亡の危機 h- / TooFarNorth 前回紹介したとおり、フランス語やイタリア語、スペイン語ではhの音が言語自体から原則的に消えてしまったため、「表音文字」としての"h"の存在意義が無くなってしまった。こうなってしまった場…

hの話(その1:黙字のh)

HERMES Ginza_01 / scarletgreen タイトルは狙ったわけではないのですが、一応小文字にしたので誤解は少ないかと思います。 文字としての"H"/"h"並びに、音としての/h/及び[h]のお話です。 発音されないh 文字としてのhと言えば、語頭のhが最も話題に挙がり…

簡体字のススメ

簡体字とは 「簡体字」というのは、中国(大陸中国)で使用されている漢字の字体のことです。日常的に漢字を使っている言語は、日本語と中国語ですが*1、中国語で使う漢字の中には、日本語で使う漢字とは字体が異なるものがあります。 厳密に言えば、同じ中…

まさかのためのヒンディー語講座(その1:文字のつくり)

久しぶりの更新となってしまいましたが、ヒンディー語はちょこちょことやっていますよ。まぁちょこちょことやってるので遅々として進まないのですけど。 さて、それでも、文字の方はそこそこ覚えてきましたので、文字のつくりをここでは紹介したいと思います…

まさかのためのヒンディー語講座(その0:文字を書いてみよう)

No curves, no grace, no serifs. #hindi #letters / ruSh.Me諸事情でヒンディー語始めました。ヒンディー語*1はインド北部で話されている言語で、インドの公用語(連邦公用語)です。そもそも「インド」という言葉と「ヒンドゥー」という言葉は由来を同じく…