2ヶ月後のTOEICのために要点やテクニックをまとめてみた(その17:PART4では手掛かりを待ち伏せせよ)
Below Hoover Dam - Tour Guide / TimothyJ
PART4はPART3と同様、PART2と比べると比較的長い文章のリスニング力が試されるセクションですが、PART3とは異なり、1人の人の独白の形式で進められます。内容は様々なパターンがあり、
- 電話メッセージ
- ラジオ番組(ニュースや天気予報、交通状況)
- ツアーガイド
- 他者紹介
- 会議での発言(社員への連絡事項など)
などがあります。PART4対策はPART3の対策と重複するものもあり、特に時間管理という点では全く同じですので、先のエントリーも併せてお読み下さい。
参考:その14:PART3をいかに解くべきか?
今回は、PART4独自の対策を紹介してみたいと思います。
問題パターンをまず把握せよ
PART4は長い文章が淀みなく読み上げられるため、耳が出来ていないと内容把握がほとんど出来なかったという事も珍しくありません。従って、リスニング力に自信のない人は、問題を解く上でのヒントとなるキーワードをピンポイントで聞き取る能力を身につけなければなりません。PART4のコンテンツパターンは先ほど列挙したとおりですが、その数は限られており、それぞれの対策を打てばPART4全体の対策としては充分でしょう。そのためにはまず、問題パターンをいち早く把握する必要があります。幸いPART4では、本文の放送が始まる前に、コンテンツのパターンを予測することが出来るのです。それは、本文放送前のアナウンスメントにヒントが隠されているのです。
- Question 71 through 73 refer to the following telephone message.
とあれば、この後に続く問題は電話メッセージであることがわかります。同様に、
- Question 74 through 76 refer to the following report.
とあると、多くの場合はニュースなどのコンテンツが続きます。
- Question 77 through 79 refer to the following excerpt from a meeting.
の場合は、会議での発言が続きます("excerpt"は「抜粋」という意味)。
このように、最初のアナウンスで、その後に続く放送内容を予測することができるので、これを活用しない手はありません。
正答への手掛かりを待ち伏せする
PART4のコンテンツの構成はパターン化でき、設問も種類は限られているため、設問を先読みすることで、本文が放送されているときには「このあたりにヒントが出てくるな」と、正答への手掛かりを待ち伏せすることができます。これは、PART4を解く上でとても大切なテクニックなので、時間管理術と併せて是非身につけて下さい。
自己紹介→要件→要件の詳細→お願い
半分くらいのコンテンツでは、まず最初に自己紹介があり、次いで要件の概要、それからその詳細に入り、最後にお願いや依頼、注意事項が述べられるパターンです。このパターンに当てはまるのは、電話メッセージやツアーガイド、会議での発言や広告などがあります。それぞれのパターンとしては、
- 自己紹介
- 「こちらはスミス旅行のジョン・トンプソンです。("This is"から始まる)」(電話メッセージ)
- 「メトロ美術館へようこそ。皆さんのガイドを務めさせて頂きますサラ・スミスです。」(ツアーガイド)
- 「今日の会議を締めくくる前に、皆さんに連絡事項があります。」(会議での発言)
- 「家庭のカーペットの汚れはジャクソンクリーニングにお任せ下さい。」(広告)
- 要件
- 「申し込み頂きました旅行について、旅程の変更がありましたのでお伝えしたく連絡いたしました。」(電話メッセージ)
- 「見学いただく前に、この後のスケジュールと観覧時の注意事項をお伝えいたします。」(ツアーガイド)
- 「皆さんご存知の通り、来月から我々の会社は新しいオフィスへ移転します。」(会議での発言)
- 「様々なカーペットの他に、カーテンやソファのクリーニングも承ります。」(広告)
- 要件の詳細
- 「帰りの飛行機のチケットですが、お客様のご希望通り、15日の11時発の便に変更することが出来ました。」(電話メッセージ)
- 「この美術館は4つのエリアからなっており、どのエリアからでも見学を始めることができます。」(ツアーガイド)
- 「今週から、資料や備品の移動が始まりますので、残業時間は原則19時までとなります。」(会議での発言)
- 「今週お見積りをお申込みのお客様には、料金の10%割引をサービスいたします。」(広告)
- お願い
- 「代金の残りをお振込み次第、ご連絡をお願い致します。」(電話メッセージ)
- 「15時に出発いたしますので、10分前にはエントランスにご集合下さい。」(ツアーガイド)
- 「19時以降の残業が必要な場合は、直属の上司へ申し出を行なって下さい。」(会議での発言)
- 「今日ご連絡を頂いた方には更に1年間有効のクーポン券をプレゼント致します。」(広告)
というところです。そして、それぞれの部分に対して次のような質問が対応します。
- 自己紹介
- このアナウンスはどこで耳にしそうか?
- この広告の業種は何か?
- 要件
- このメッセージの要件は何か?
- この発言の主な要件は何か?
- 要件の詳細
- 変更された飛行機の便は何時発か?
- この美術館の特徴は何か?
- お願い
- 聞き手は次に何をするだろうか?
- クーポン券を入手するには何をすればよいか?
つまり、本文の放送を聞く前に設問を先読みすることで、放送のどの部分を注意して聞けばよいかを予測することが出来るのです。
また、設問の内容によっては、フレーズを待ち伏せすることで正答へのヒントを手にすることができることがあります。
という作戦も有効です。
ラジオ番組や他者紹介のパターンについては、また記事を改めて紹介いたします。