2ヶ月後のTOEICのために要点やテクニックをまとめてみた(その32:全パート模擬問題を解いてみて気づいたこと リスニング編)


会社でのTOEIC試験まで1週間少しとなりました。なので1回は全パートを通した模試を解かなきゃなと思い、おなじみヒロ前田「TOEICテスト究極の模試600問」アルク を買ってきて1回分の模試を解いてみました。この本では著者は「3回チャレンジ法」というものを提唱していて、一言で言うと同じ問題をやり方を変えて3回解くという方法を推奨しているのですが(時間がない人にはリハーサルとして1回で問題を解く方法も提案しています)、とりあえず第1回をこの方法で2回まで解いてみたので、そこで気づいたことをここに書いてみたいと思います。(しかしアレだな、やたらヒロ前田の教材を推しているが、別に僕は回し者じゃありませんよ。ただ昔から、同じ分野の参考書は同じ著者のシリーズで揃えちゃう傾向があるんですよね、それで高校時代失敗したこともありますけど。)
リーディング編はこちら:その34:全パート模擬問題を解いてみて気づいたこと リーディング編

PART1について

TheyとSome peopleの違いを意識する


Business Opportunity Open House /
U.S. Army Corps of Engineers
Los Angeles District

2人以上が写っている写真においては、そこに写っている人の共通点と相違点に着目する、というのが定石です。正答としては、全員に共通していることが述べられるか、その内の何人か、もしくは1人について述べられることがほとんどだからです。ここで引っかかってはいけないのは、何人かにしか当てはまらないことを"They"を主語に述べられている選択肢です。例えば、写真には数人の人が写っていて、その内の何人かが帽子を被っているという状態で、

  • "They're wearing caps."

というのは余り良くない選択肢であり、まず正答ではありません。特に、2人しかいない写真の片方の人しか帽子を被っていないのであれば確実に不正解です。これが例えば

  • "Some people are wearing caps."

であれば問題ありません。1人しか帽子を被っていない状況でこれが出てくることはないでしょうが、複数人の内の何人かが該当するのであれば、この選択肢は正答になります。

PART2について

5W1Hから始まる特別な表現には注意

5W1Hから始まる疑問文(補足疑問文)が聞こえたら、そのフレーズを繰り返しながら選択肢の放送を聞くというのは前に紹介した通りです(その2:各パートに対する基本的姿勢はこれだっ!PART1 & PART2)。
前に述べたとおり、この5W1Hから始まる文の中には、本質的には疑問文でないときがあるので、このパターンが来てもいいように準備しておきましょう(「準備」というのは具体的には問題演習です)。例えば

  • Why don't/ didn't you ~?
  • How about ~?

は提案を意味しているので、その提案に対する応答(「いいね」と提案を受け入れたり、「それは〜だからできない」と提案を拒否したり)が正答となります。また、

  • How <物事> goes ~?

は「<物事>の調子はどう?」という意味ですから、それに対する応答が正解です。"how"と"go"が聞こえたのでつい「行き方」を尋ねられているのかと勘違いして"By car."のような選択肢を選んでしまうことがありますが、その場合は"How"と"goes"の間は<人>でなければいけませんよね。

PART3&4について

たくさんの会話パターンを身につける

PART3及び4の得点力を挙げるには、とにかくたくさんの会話パターンに触れることが大切だと思います。一度聴いたことのあるパターンだと、話の流れが推測できたり、定番の単語が出てきたりするので、内容の把握が容易になるからです。今回私が模試でミスをした問題の中には、今まで聴いたことがない会話シチュエーションが含まれていて、確かにこの問題を解いている時は、結局会話場面がイメージできていませんでした。ヒロ先生も著作の中で言っていますが、勉強はしているのに得点が伸びないという人は、圧倒的に問題演習量が足りないのです。よく考えたら中高の勉強もそうでしたよね、試験前は問題集の問題を解いていました。TOEICだってそれと同じです。

PART4の問題前の放送にもヒントがある

これは前回の記事でPART7の問題の時に話した内容と被るのですが(その31:PART7の意外なヒントたち)、PART4では本文が流れる前に、本文がどのような文であるかを宣言しているので、それをヒントとしてしっかり聞き取りましょうという話です。
PART4では本文の放送が始まる前に、

  • Questions 71 through 73 refer to the following talk.

などのような放送が入ります。この説明から、この後に流れる本文はある人のトークであることがわかるのです。トークでは具体的な内容が何であるかは絞れませんが、例えばこれが

  • Questions 71 through 73 refer to the following advertisement.
  • Questions 71 through 73 refer to the following announcement.
  • Questions 71 through 73 refer to the following recorded message.

などであれば、その内容について聞き取りの準備ができます。広告がこれから流れるとわかれば、どこに何のヒントがあるのかがわかりますし、質問文の先読みができていれば、一層必要な部分を集中して聴くことができます。TOEICは2時間の長丁場の試験です。集中力の維持は試験の成否を分ける重要なファクターですから、時間配分と同時に集中力のコントロールも心掛けて下さい。

数字の聞き取りを軽視しない

リスニングでは数字の言い換えが起こることがあるということは前に紹介しましたが(その22:数字は言い換えられないと約束したな。あれは嘘だ。)、言い換えられる数字にはパターンがあり、このパターンに当てはまらない数字については、そのまま放送で流れると思って構いません。
しかし、だからと言って数字の聞き取りは軽視できません。数字は会話の中でサラサラっと読まれてしまうと、前後の文脈からは全く推測ができない分、完全にお手上げになってしまうからです。「あれ?今twentyって言った?thirtyって言った?」と、数字が流れたことがわかってもうっかりしてて聞き取れなかったということがあるので、選択肢に数字がある時は、より放送を集中して聴くようにしましょう。