2ヶ月後のTOEICのために要点やテクニックをまとめてみた(その34:全パート模擬問題を解いてみて気づいたこと リーディング編)

TOEICの全パートの模擬問題を解いてみて気づいたことを、前々回に続き書いていきます。今回はPART5からPART7までのリーディングパートです。
リスニング編はこちら:その32:全パート模擬問題を解いてみて気づいたこと リスニング編

PART5について

悩んでいる時間はない!わからなければ勘でマークしろ

PART5は穴埋め形式の文法問題です。文法問題ですから、文法の知識や単熟語を知らないと正答を選ぶことは出来ないわけです。空欄をじっと睨みつけても、選択肢を時間を掛けて吟味しても、正解が見えてくる可能性はとても薄いです。


Stowa Antea #2 / GuySie

大体、その場で唸って正答が得られるように、TOEICが出来ているわけがありません。リスニングパートを雰囲気で解くと誤答を選んでしまうように、付け刃な知識で臨むと誤答を選ぶようTOEICは出来ているものです。ですから、PART5や6は、わからないと思ったらさっさと勘でマークして次に進んで下さい。結構忘れられやすい事実ですが、一方でPART7の問題は読解ですから、答えは必ず問題文の中にあるわけで、時間さえかければ正答に近づくことが出来ます。PART5と6で出来るだけ時間を節約し、PART7に時間を割り当てる。これが基本姿勢です。

複合名詞という選択肢

これは上級者向けですが、2つ以上の名詞をつなげて1つの名詞を作る「複合名詞」が答えになることがあるので、そのようなものがあるということを頭に入れておくと良いでしょう。名詞の直前が空欄になっているとき、空欄の前に冠詞や前置詞があれば、空欄には形容詞が入る可能性が高いですが、一方で、名詞が入る可能性も除外できないのです。申込書"application form"などはその典型例です。これはもう完全に知識問題なので、そういう選択肢があるということだけ頭に入れておいて、後は演習を通して少しずつ覚えていくしかないです。

PART6について

全文は読まない 解き方はPART5と同じ

前にも述べましたが、PART6は見た目とは裏腹に、その2/3が文法問題です(その5:各パートに対する基本的姿勢はこれだっ!PART6 & 7)。空欄を含む一文、もしくはその前後を読むだけで解答できる問題が大半です。
ですから、絶対に全文を読もうとしないことが肝要です。PART6に割り当てる時間は4文書に6分、1文書あたり1分半です。1つの文書には3つの問題があるので、30秒で文法問題2つを片づけ、1分で残りの文脈問題を解くというのが理想でしょうか。余り細かい時間配分は気にしなくていいですが、とにかく1文書1分半というのは守りたいところです。

PART7について

必要ならば全文を読むことも

これは完全にヒロ前田のオススメする解答スタイルなのですが、PART7の問題の解き方は、

  • 設問の質問文だけ読み、何が問われるかを最初に把握する(選択肢は読まない)
  • その中に全文を読む必要がある質問があるなら、一度全文を読んでから質問への解答をする
  • もし全文を読む必要がある質問がないのなら、キーワードを手掛かりに虫食い読みをする

で行くと、時間の節約がはかれるというものです。これを忠実に守ることで、必要十分な文を読むだけで正答にたどり着くことができます。

全文を読む必要がある質問 とは?

恐らく多くの人が、質問文を読んでから、英文を読み始め、正答に関するヒントを見つけたら順に回答していくというスタイルを取っていると思います。これは高校・大学受験の長文読解問題を回答するときのスタイルであり、これらの受験を経験してきた人には自然に身に付いているものです。しかし、この解き方ではTOEICのリーディングセッションは時間切れになってしまうことがほとんどです。それはなぜかといえば、質問に答えるためのヒントが文書全体に散らばっていて、全文に目を通さなければいけない質問が、TOEICには多いからです。受験問題でも文書全体に関する質問というのはありますが、それは、文書全体の目的を問うものであったり、文書の内容に合う内容を選ぶものであったりなど、文書を無目的に読んでいても解けるレベルのものです。一方で、TOEICでは文書全体のことは聞かれない一方で、「この会社について言えることは何か?」や「このイベントについてどのようなことが推測されるか」など、個別のことを聞いてくる、そのくせその質問に答えようとすると、文書内に散らばったヒントを拾い集めるために結局全体を読み直さなければいけない、そのような質問が多く出題されます。そうすると、この受験スタイルでは、質問に答えようとするたびに全文に目を通さなければならず、必然的に時間が掛かってしまうのです。
そこで、先ほど言ったような、一度全文を読んで内容を把握した上で、一気に質問に答えるというスタイルが求められるのです。

"ISTISM"型

では、全文を読む必要がある質問とはどのようなものがあるかというと、

  • What is indicated about 〜 ?
  • What is suggested about 〜 ?
  • What is true about 〜 ?
  • What is implied about 〜 ?
  • What is stated about 〜 ?
  • What is mentioned about 〜 ?

のように、「〜について何が述べられているか?」という形のものです。ヒロ前田のテキストではこれを「選択肢照合型」と読んでいますが、私はこれを、質問文に含まれる動詞の頭文字から"ISTISM"(イストイズム)型と呼びたいと思います。これらの動詞を含む質問文があったら、全文を読む必要があるので、一度全文を読むスタイルで解きましょう。逆に、これらの質問文がなければ、受験スタイルと同様に、1つの質問を読んで本文を読む、それに回答したら次の質問を読んで本文を読む、と解いていっても構いません。

焦って全文読もうとするなら、落ち着いて半分だけ読もう

試験時間も残り5分となったのにまだ解けきっていない、となると、必然的に焦ってきます。しかし、焦って英文を読んでいいことはひとつもありません。時間のことが気になってしまい、普段なら何もなく読める文書も全く頭に入ってこなくなってしまいます。そうなるのであれば、いっそのこと、文書の半分だけ読むことにして、設問の最初の1,2題だけ解ければいいやと開き直ってしまいましょう。そうすることで、取れる問題を確実に取ることができます。時間切れになってから改めて文書を読んでみると、何でこんな文の内容が掴めなかったんだろうということがよくあります。焦っていいことは何もありません。焦ってきたら、3秒間目を瞑って深呼吸し、気持ちを落ち着けましょう。